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給料・待遇

介護職の給料はいくら?——平均月収24.9万円・時給1,262円を「条件をそろえて」読む

「介護の給料っていくらくらい?」——転職を考え始めた人から、いちばん最初に聞かれる質問です。わたしは介護職の転職サポートの仕事をしていて、この問いに一言で「◯万円です」と答えないようにしています。給料は、どの数字を、どんな条件で見るかで印象がまるで変わるから。ここでは公的な調査の数字を出したうえで、その数字が「何を含んで、何を含んでいないのか」までそろえて読みます。

先に結論賃金の支払い形態が月給の人の通常月の平均月収は、令和6年度で248,884円(約24.9万円)。前年度より3.1%増え、5年連続の増加です。時給で働く人の平均時給は1,262円。ただしこの月収は賞与・残業代・休日出勤手当を含まない「毎月決まって出る分」で、しかも職種によって6万円近い差があります。「介護は安い」も「思ったより高い」も、条件をそろえないと答えになりません。

「介護は一律に安い」は、半分だけ本当

まず、いちばん多い思い込みから外します。「介護=どこも同じくらい安い」というイメージは、実態の半分しか当てていません。公益財団法人介護労働安定センターの「介護労働実態調査」で職種ごとの平均月収を見ると、いちばん高い看護職員と、いちばん身近な訪問介護員とでは、月で6万円ほど開きがあります。同じ「介護の職場で働く人」でも、担う役割で給料は段違い。ここを「介護は安い」の一言でまとめてしまうと、自分が目指せる金額を実際より低く見積もってしまいます。

もうひとつ大事なのが、その月収が右肩上がりで動いていることです。月給の人の平均月収は令和6年度で3.1%増え、5年連続で上がっています。とくに伸びが大きいのは20代で、20〜24歳は前年から5.8%の増加。処遇改善の原資が現場に回り始めた影響で、若い世代の底上げが進んでいる、という読み方ができます。

数字で見る——職種で、これだけ違う

まず職種別の平均月収を並べます。同じ調査・同じ時点(令和6年度)の値なので、横に比べられます。

職種(月給の者)通常月の平均月収
看護職員290,093円
介護支援専門員(ケアマネ)257,862円
サービス提供責任者256,744円
生活相談員245,342円
介護職員232,560円
訪問介護員230,258円

※介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査(労働者調査)」図表4-1-1より。月収は賞与・残業代・休日出勤手当を除き、毎月決まって支給される各種手当を含む税込額。

介護職員と訪問介護員が23万円台、そこに資格や役割が乗ると25万円台〜。看護職員が頭ひとつ抜けているのは、そもそも別の国家資格の職種だからです。ここで見てほしいのは、金額そのものより「差が生まれる場所」。介護の給料は、勤めた年数だけでなく、どの役割・どの資格に進むかで上がっていく構造になっている、ということです。

時給で働く人の平均時給は1,262円、前年度より3.5%の増加。10年前(平成27年度)の1,051円から、ほぼ一貫して上がり続けています。
パートや登録ヘルパーで働く場合、この時給水準が生活設計の起点になります。
出典:介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査(労働者調査)」図表4-1-3
執筆者ノエル
💡 ノエルの着眼点|求人票の「月給25万円」と、調査の248,884円は同じ土俵じゃない
求職者がいちばん誤解しやすいのが、この2つの数字を並べて比べてしまうことです。

調査の平均月収248,884円は、賞与も残業代も夜勤の割増も抜いた「毎月決まって出る分」。一方、求人票の「月給25万円」には、夜勤手当が数回分込みだったり、固定残業代が入っていたりすることがあります。だから「求人は25万円、平均は約24.9万円、ほぼ同じか」と読むと、実態を取り違えます。比べるなら、求人票のほうも“毎月決まって出る分”に分解してから。基本給がいくらで、そこに何の手当がいくら乗って25万円になっているのか——ここを求人票で確かめる癖をつけると、額面の大きさに惑わされなくなります。賞与を含めた年収は別途「年間で何か月分」を確認する。月と年をごちゃ混ぜにしないのが、給料を見誤らないコツです。

「役割で上がる」と言われても、その上げ方が見えないと動けません。資格でどれだけ変わるかは介護福祉士を取ると給料はいくら上がるかを整理した記事で、毎月の給料に上乗せされる公的なお金の仕組みは処遇改善加算の記事で、それぞれ数字をそろえて解説しています。

ただし、平均は「あなたの初任給」ではない

数字を出したうえで、ここは正直に線を引いておきます。

ここは正直に。この平均月収は、若手からベテランまで、都市から地方までをすべてならした全国平均です。年齢別に見ると20〜24歳は約21万円で、40代のピーク(約25.5万円)とは4万円以上の開きがある。平均24.9万円は「入ってすぐ届く金額」ではなく、経験を積んだ人まで含めた真ん中の値だと受け取ってください。実際の手取りは、地域・事業所の規模・処遇改善加算の乗り方・夜勤の有無で大きく動きます。額の平均を暗記するより、「自分の資格・年齢・働き方だと、この幅のどこに入りそうか」を求人ごとに当てはめるほうが、ずっと役に立ちます。

最後に

介護職の給料は、月給の人の通常月の平均月収で248,884円、時給で1,262円。どちらも5年ほど上がり続けています。ただしこの数字は、賞与や残業代を抜いた「毎月決まって出る分」の全国平均で、職種によって6万円近い幅がある。大事なのは平均を覚えることではなく、求人票の金額を同じ条件に分解して、自分に当てはめて読むことです。数字は、そろえてはじめて比べられます。気になる求人が出てきたら、額面の大きさではなく中身から見ていきましょう。

参考データ(出典)
・公益財団法人介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査(労働者調査結果報告書)」(令和7年7月公表)——月給の者の通常月の平均月収248,884円(前年度比+3.1%、5年連続増加)、職種別平均月収(看護職員290,093円/介護支援専門員257,862円/サービス提供責任者256,744円/生活相談員245,342円/介護職員232,560円/訪問介護員230,258円)、年齢階層別(20〜24歳211,452円=+5.8% ほか)、平均時給1,262円(前年度比+3.5%、図表4-1-3)。平均月収は賞与・残業代・休日出勤手当を除き、毎月決まって支給される各種手当を含む税込額。
※本文中の数値は上記調査に基づく全国平均の概況です。金額は地域・事業所規模・資格・年齢・夜勤の有無・処遇改善加算の配分方法などにより異なります。最新の詳細は各公式資料をご確認ください。